WordPress(ワードプレス)とは?初心者でもわかるガイド

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WordPress(ワードプレス)とは何か、初心者の方向けに解説しています。WordPressの仕組みから機能、メリット・デメリットまで幅広く説明しています。

WordPressとは何か?

WordPressはCMS(Content Management System)の1つです。CMSは管理画面からテキストや画像などのコンテンツを管理・更新できる仕組みです。

WordPressはブログやウェブサイトを構築する際に使われています。

非営利団体の「WordPress Foundation」がオープンソース(OSS)として提供しています。

2003年5月27日に最初のバージョンがリリースされてから現在も開発が続いています。

WordPressの仕組み

WordPressはPHP (ピー・エイチ・ピー) というプログラミング言語と、MySQL(マイ・エスキューエル)というデータベースで構成されています。

WordPressで作られたブログやウェブサイトは下記のような流れでブラウザに表示されます。

WordPressの仕組み
図1.WordPressの仕組み
  1. ブラウザから必要なファイルをリクエストします
  2. WordPressは「テーマ」からレイアウトを取得します
  3. 2と同時にデータベースから記事のデータを取得します
  4. WordPressで生成したファイルをブラウザがレンダリングして表示します

WordPressの機能(できること)

テーマでデザインを変更できる

WordPressにはデザインのテンプレートであるテーマが用意されています。HTMLやCSSの知識がなくてもブログやWebサイトの見た目を変更できます。

お好みのテーマを探し、インストールして有効にするだけです。

テーマについては以下の記事で詳しくご紹介しています。

プラグインで機能を追加できる

プラグインを使うと、お問い合わせフォームなどの機能を簡単に追加できます。

使いたいプラグインを探し、インストールして有効化すると以下のような機能を追加できます。

企業や学校のサイトを作成できる

WordPressはブログ以外にも会社や学校のサイトなども作成できます。ページを更新するためにHTMLをFTPでアップロードする必要はありません。

管理画面からテキストや画像を更新することでWebサイトに反映します。プラグインを使うことで会員制サイトを作ることも可能です。

ユーザー権限を管理できる

WordPressの管理画面には管理者の他にもユーザーを追加できます。

以下のようなユーザーの権限を付与できます。

WordPressは標準でも多くの機能が充実しています。どんな機能があるのか一覧化しました。

WordPressの特徴

WordPressの特徴をメリットとデメリットに分けてご紹介します。

WordPressのメリット

オープンソースで無料で利用できる(商用利用OK)

WordPressはOSSで提供されています。OSSとはOpen Source Software(オープンソースソフトウェア)の略称です。

ソースコードの改変や再配布が認められているソフトウェアです。無料でWordPressを使用したり、カスタマイズできます。

豊富なテーマとプラグインが用意されている

WordPressには7,000以上のテーマと、5万以上のプラグインがあります。

お好きなテーマやプラグインを探してデザインや機能を変更したり、追加できます。

専門知識がなくてもサイトを作成できる

HTMLやCSSなどの専門知識がなくてもページの作成、更新が可能です。

インターネットがつながればパソコンからでもスマートフォンからでも更新できます。

世界で最も使われているCMS

WordPressはすべてのウェブサイトの36.2%で使用されています。CMSの中では63.0%のシェアを占めています(2020年3月20日時点)

CMSのシェア
図2.CMSのシェア

独自ドメインが使える

WordPressは「.com」や「.net」などの独自ドメインが使えます。すでに取得されている独自ドメインは使用できません。

WordPressのデメリット

サーバーへのインストール作業が必要

WordPressを使用するためには、基本サーバーにインストールするという作業が必要になります。慣れていないと手順に戸惑う可能性があります。

レンタルサーバーによってはボタン1つで簡単にインストールできる機能もあります。

サーバーやドメインの費用がかかる

WordPress自体は無料で使えますが、設置するためのサーバーや独自ドメインの運営コストがかかります。

サーバーは月々で契約したり、年払いをするとお得になるプランも各レンタルサーバーで用意されています。

ドメインを取得するのはもちろんのこと、更新するのにも費用がかかります。1年、3年ごとなど更新を設定することが可能です。

カスタマイズには専門知識が必要

WordPressのテーマやプラグインを使用することでオリジナルのブログやウェブサイトを作成できます。

しかし機能を追加したり、デザインを調整するためにはHTMLやCSS、PHPの知識が必要になります。

セキュリティ対策が必要

WordPressは世界で最も使われているCMSですが、その分脆弱性を突かれる可能性があります。

WordPress本体のアップデートやプラグインの更新などのセキュリティ対策が必要です。

WordPressはSEOに強い?

WordPressはそれ自体がSEOに強いわけではありません。SEO対策をしやすいCMSということです。

とくにSEO対策ができるプラグインが多く公開されています。例えばサイトマップを出力できるプラグインがあります。

WordPressの使用例

以下は、WordPressで作られているサイトの一例です。企業のコーポレートサイトから大学のホームページまで幅広く利用されています。

クックパッド
図3.WordPressで作られているサイト例(クックパッド)
早稲田大学
図4.WordPressで作られているサイト例(早稲田大学)

WordPressとブログサービスの違い

WordPress以外にもアメーバブログやはてなブログなどのブログサービスもあります。

WordPressブログサービス
コストドメイン代やサーバー代無料で利用できる
独自ドメイン使用可能使用できないことがある
サーバー必要不要
デザインテーマを変更可能テンプレートから選択
広告自由に配置可能制限あり
カスタマイズ自由度高い自由度低い
サービス終了のリスクなしあり
セキュリティ対策自分でアップデート必要運営が対応

WordPress.orgとWordPress.comの違い

WordPressには「WordPress.org」と「WordPress.com」の2種類があります。

WordPress.orgはインストール型です。一方、WordPress.comはレンタルブログ型のサービスです。一般的に言われるWordPressはWordPress.orgの方です。

両者の違いやケース別のおすすめを以下の記事で紹介しています。

WordPressの歴史

WordPressは、2003年5月27日に最初のバージョンがリリースされてから現在も開発が続いています。

バージョンリリース日
5.52020年8月11日
5.02018年12月6日
4.02014年9月4日
3.02010年6月17日
2.02005年12月31日
1.02004年1月3日
0.702003年5月27日

もっと細かいバージョンの一覧は下記で紹介しています。

WordPressのライセンス

WordPressはGPLと呼ばれるオープンソースライセンスのもとに公開されています。以下の記事でGPLについて基礎知識を説明しています。

WordPressを運営するために必要なもの

WordPressのウェブサイトやブログを運営するために必要なものとして以下があります。

サーバー要件

WordPressを動作させるためにはPHPとMySQLがインストールされたサーバーが必要です。

以下の記事でWordPressのバージョンごとに推奨されているPHPとMySQLのバージョンをまとめましたのでご参考ください。

カスタマイズ時に使う言語

WordPressをカスタマイズする際に必要なマークアップ言語やプログラミング言語は以下のものがあります。

言語用途
HTMLリンクやテーブルなどの指定
CSSレイアウトやデザインの変更
JavaScript「ページトップに戻る」など動作の追加
PHPテーマやプラグインの編集

公式キャラクター

日本のWordpress.orgには公式キャラクター「わぷー(Wapuu)」がいます。

わぷー
図5.WordPress公式キャラクター「わぷー」

WordPressのキャラクター「わぷー」の名前の由来やライセンスについて説明します。

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